リノベーションのヒントマンションの風通しを改善する
マンションの風通しを改善する
昔ながらのマンションの間取りは、部屋数の確保などを重視したため、壁や間仕切りが多く、風通しに課題があることがあります。どうせなら間取りから見直して、自然の風を感じられる住まいに一新してみませんか。
「ウォークスルークローゼット」が風の通り道に
約20年前に購入されたマンションは、よく見かける標準的な2LDKの間取りでした。玄関とリビングダイニングをつなぐ廊下が唯一の動線で、各部屋が区切られているため、せっかくリビングに入ってきた風が奥の部屋まで行き届かない状態。この間取りは風だけではなく、人の動線も分断していました。
奥様のご希望は「明るく風通しの良い間取り」と「便利な収納」。双方を兼ね備えたリノベーションは、ウォーク“イン”ならぬ、「ウォーク“スルー”クローゼット」がポイントでした。ウォークスルークローゼットとは、通り抜けのできる通路型のクローゼットのこと。独立型の収納スペースとは異なり、生活動線の一部として活用できるのがメリットです。
このお住まいの場合、以前は2つの個室にそれぞれ収納や押入があったことで、各部屋の風通しを悪くしていました。これらを取り払い、全体の間取りを1LDKに一新することで室内の隅々まで風が行き渡るように。そして、南側のリビングと北側の寝室をつなぐようにウォークスルークローゼットを設置して、2つめの風の通り道を確保しました。
また、ウォークスルークローゼットは両側の部屋から使うことができ、住まい全体を回遊式の動線にしたことで人の動きもよりスムーズに。風通しが劇的に改善しただけではなく、生活動線や収納といった課題も一挙にクリアできました。
風通しを改善する工夫
●玄関
風の出入口となる玄関に、玄関網戸を取り付け。ドアをオープンにしておけば大きな風の通り道となり、家全体に風が行き渡ります。
●室内ドア
風の通り道にドアを移設すると、室内に風が通りやすくなります。その際、ドアを開けたままでも動線の邪魔にならない引き戸にチェンジするのがオススメ。
●室内窓
室内の間仕切り壁に、屋内用の「室内窓」を設けるのも一つの方法。窓のある部屋の室内側に取り付ければ新たな風の道筋ができ、開け閉めすることで風量も調整できます。
風通しは快適な空間を作るための重要なポイント。通風を改善することは結露やカビの防止による耐久性の向上、光熱費の削減など、うれしいメリットもいっぱいですよ。
◆この他にも、リノベーションに成功されたお客様の実例を事例集で紹介しています。